難しいのはわかってる
田中畜産は
繁殖牛50頭
牛舎722㎡
放牧場8haの
中小規模の和牛繁殖農家です。

と言っても、土地はすべて賃貸。
牛舎も牛も返済がまだまだ前半戦。
借金は3000万円
自己資本率は異常に低い。

目の前のお金をとにかく稼がなくてはいけない。
気合いを入れないとヤバいです。

なのに何故放牧牛肉って言うのか?

目の前を見るだけならそんなことする意味はない。

やらない理由は山ほどある。

まず、時間がとられる。

その分のしわ寄せが子牛の売上を落とす。

飼料作物をつくろうにも僕には土地がない。

機械を買う資金もない。

そもそも但馬のような平地が少なく、雨や雪の多い地域では機械を買ってもまず採算は合わない。

放牧で肉の量がとれる外国種のヘレフォードやアンガスや日本短角種のような品種と違い、黒毛和種は放牧牛肉に一番合わない。
(ただ、味は良いと思う)

さらに但馬牛は黒毛和種のなかでも特段に小さく飼いにくい品種。

不利極まりない。

放牧をするにも土地が足らない。

北海道や岩手や九州で放牧牛肉に取り組んでいるとこでは何百haの放牧場があり、放牧特性に富んだ牛を飼育している。

それでも販売に問題を抱えている。


飼育マニュアルはゼロから。

営業もゼロから。

資金はない。

俺にできるのか?

正直気持ちが折れそうになることもある。

周りと比べ、言い訳を探していることもしばしば。

でもやる。

やけくそではない。

だって家族を守らなあかん。

だからやる。

借金も返さないといけないから、バランスが大事。

当然一気には出来ない。



僕が牛飼いを決めた年は狂牛病の起きた年でした。

なぜあの状態で牛飼いに飛び込んだかと言えば、農業は食べ物を生産して、生きる土台をつくる不可欠な仕事だって思っていたから。

但馬牛が高級品だったからではない。

但馬は父の郷だし、自分のルーツでもあるから但馬でしたかったというのもあった。

安定的に牛肉を生産して日本の食料基盤を支えたいという思いがあった。

それは家族を守ることにもなる。

但馬牛完全放牧牛肉が出来なくても経産ならできるかもしれない。

完璧でなくともできることはいっぱいある。

地域資源を使って牛肉を生産することは、消費者だけじゃなく生産者も安心できる経営につながる。

最終的には放牧牛肉を一つの柱にして但馬の繁殖牛を全頭放牧できる放牧場をつくりたい。

畜産農家が安定した経営をすることも食の安定だと思う。

そのために法人を立ち上げる。
内容は山林の管理と放牧場の管理、放牧牛肉の販売の窓口も同時に行う。

どの農家も牛を山に出せ、牛肉に取り組みたい農家はいつでも取り組める。

牛と牧場の管理は会社で行う。

そんなかたちにしたい。

そしていつでも子供たちが牛と触れ合える地域をつくる。

そのモデルを日本中に広げる。

但馬で出来るなら全国でできる。

不安はある。

それは何をしても一緒。

だから信じる道を進むだけ。

夢に浸って酔ってる暇はない。

行動と結果を出していくぞ!
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Top▲ | by beefcattle | 2009-09-17 20:58
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