牛の捕まえ方①
牛の捕まえ方、それは牛との親密度や飼育環境によって様々です。

長くなりそうなので数回に分け、牛の捕まえ方から「牛」を見てみようと思います。

まずは放牧場での牛の捕まえ方。

通常放牧場では餌を与えなくてもそこに生えている草で牛たちは十分生活できます。
しかし、そのまま牛を放置していると野生化してしまう牛がいます。
こうなるとなかなか捕まりません。

そのために安否確認も兼ねて牛の好きなフスマや配合飼料を持って放牧場に行きます。
そうすることで牛との距離を適正に保てるのです。

しかし、そんな中でも人と牛との距離は様々です。

性格なんですかね。
人間と一緒です。
色んな牛がいます。

馴れた牛は自分から人間に近寄ってきて「これでもかっ!!」というくらい舐めてきます。
牛舎では近寄ってくるのに放牧場のような広大な土地に放すと距離をとる牛もいます。
何をしても全く馴れない牛もいます。。。。

こういった牛との親密度に合わせて牛たちの逃走距離がかわってきます。

逃走距離とは自分(牛)を中心とした絶対不可侵ゾーンで、0mの牛もいれば10mの牛もいます。

野生動物なんかは逃走距離すんごいですよね。
そのため野生動物を一人で追いかけて捕まえるのは不可能です。

逃走距離10mの牛でも、一人で捕まえるのは超至難の業です。

逃走距離1mの牛は少し時間をかけると馴れてくるので捕まえやすい。

微妙なのが逃走距離6mくらいの牛です。
近づけそうなんだけれど決して近づけさせない。

こういう牛は駆け引きが大事になってきます。

どんな牛でも言えることですが捕まえるコツは「ビビらせない」「焦らない」です!

では、実際に見ていきましょう。
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この牛は「よしひさ07」という牛です。
15mほど先で草を食べています。
下を向いていても実際はこちらの様子をうかがっています。
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5mまでは近づくことができました。
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ここで牛の真後ろから斜め後方へ移動します。
牛を捕まえるには頭(鼻輪)をおさえなければいけません。
間違っても尻尾を掴んじゃだめです!!(蹴られます。怯えて一気に逃走距離が広がります。)
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手を挙げているのには意味があります。
牛との距離が近づき、捕まえられそうになってから手を伸ばすとせっかくのチャンスに警戒させてしまいます。
そのため前もって手を挙げておきます。
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牛に近づくときは「ばぁよぉ~ばぁよぉ~」と優しく声をかけて近づきます。
牛は好奇心も強いので実は挙げている手を気にしています。
手が単なる「恐いもの」ではなく、「恐いんだけれど興味あるんだよな」といった気持ちにさせることが大事です。
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顔を上げていつでも逃げられる体勢になっています。
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おっ!手が気になってます!!!
ここで焦って鼻輪をグッと捕まえにいってはダメです。
牛は彼方に逃げて行ってしまいます。
グッと我慢です。
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「やっぱ恐い!」と、旋回して逃げようとします。
決して慌ててはいけません。
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真後ろに立つと逃げるのでやや斜め後ろから追いかけます。
歩くスピードは一定に。
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あくまで普通に。
焦ると牛は逃げます。
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常に視線は牛から逸らす。
「お前を狙ってるんだ!」と思わせないためです。
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逃げる牛にスピードを上げずついていくには牛の行き先を人間側が誘導しなくてはいけません。
微妙な体の動作で自然なフェイントを入れ、逃げ道を限定します。
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そして常に牛の横&内側を歩きます。
こうすることで外周を歩く牛の距離と、内側を歩く人の距離に差が出てき、牛のスピードに合わせて人がスピードを上げなくてもよくなります。
(人のスピードが上がると牛は焦る)
牛がスピードを上げると人はもっと内側を歩き、牛がスピードを落としてくると、すこしづつ外側に移動し牛に近づいていきます。

牛に「こいつだったらちょっと近づくくらいいいかな。」
ってな気持ちにさせるんです。

それをひたすら距離が近づくまで根気よくします。

そしてついに牛の体にタッチできる距離まで縮まってきます!

この時も焦らない!!
焦ってはすべてが台無しです。

100%捕まえられる!と思う所まではなかなかいかないのが実情です。
だから90%は捕まえられると思うまで粘ります。

そして残りの10%に今までためてきたパワーで焦らず素早く一気に捕獲します。


こうして6mの牛の捕獲が完了です!!!!

(②へつづく)
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Top▲ | by beefcattle | 2011-08-23 14:01
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