放牧場をデザインする①
放牧真っ盛りの7月に入りました。

今年は昨年の7haから大きく拡大し、15haの放牧場となりました。
現在22頭の牛たちが放されています。
来年は15haからさらに、20ha~25haまで拡大したいと動いています。

でも実際は土地の少ない但馬で放牧場なんてそうそう見つからないのが現状です。
そういった原因の一つに畜産に対するイメージの悪さがあると思います。
「牛を放す事で悪臭やハエが増えるんじゃないか。。。」
「もし逃げたり問題があった時に、貸した側としてイメージが悪い。」
「問題が起きるリスクより荒れ地にした方がまし。」
「トラブルはごめんだ。」

そんな空気でいっぱいです。
そんな空気を変えたいとずっと思っています。

だからまず、自分の牛たちと放牧の凄さや、牛の可能性を伝えられたらって思っています。
放牧をする事で、牛が地域にいる事で、そこに住むみんなが恩恵を受ける放牧。

お隣の豊岡市ではコウノトリを軸に地域振興、環境保全など進めています。
僕自身も豊岡に行った時にはコウノトリを自然に探しちゃう。
そして見つけたら嬉しい気持ちになる。
そう思っちゃう瞬間が悔しい。

但馬を車で走っている時に、
「但馬牛いるかな~?いたらいいな~。あ!いたいた~!!うれしい~。(誇らし~い)」
そんな気持ちを但馬牛で提供出来たら。。。
ずっと思っています。

放牧をする事で畜産農家には飼料費の削減、糞尿処理の軽減、労働費の削減など経営的に大きなメリットがあります。
しかし、畜産農家の為の放牧にしてしまうと続かないものになってしまう。と僕は思います。

牛を放せるだけ放して、めいいっぱい放牧すると、草ボウボウに荒れていた土地は一時的に綺麗になりますが、やがて裸地が目立つようになり10年程度で放牧に適さない土地になります。
そしてそこでの放牧をやめ、次の放牧場に移る。
そんなパターンが目に見えます。

そうではなくて、牛がいる事で永続的に地域に利益を産みだせる放牧。
畜産農家も地権者も地域も関わる人もみんな潤う放牧。

そんな放牧場をデザインしたい。

うちの放牧場は森を含んでいます。
国土の8割が森林。
但馬にいたっては9割5分が山です。

自分が事業に行き詰った時、山の上から見た景色に感動しました。
「そこらじゅう山やんか。ここに牛を放せる仕組みを作れたら凄い事になるんちゃうか。」
勘違いでもそう思いました。

しかし、いくら理想を叫ぼうが、見ない事には理解していただけるはずもありません。
だから自分で放牧場をデザインしようと思いました。

実際は思うようにいきません。
「おい!牛が逃げてるぞ!!」なんて電話もあるのが実情。。。。
毎日汗だくになって間伐したからと言って、森の植生は急に変わるわけではない。
牛のペース、山の時間、人の思い。
上手に紡いで編んで行かなくては良いものは出来ない。

でも、長く長くゆっくりと。
陸地は見えなくても目指す方向へ舵を切って、最短30年計画くらいで。
じっくりじわじわ沈没しないよう目の前の仕事を着々としつつ進む。

いつの日か、牛と人の新しい居場所が出来る事を夢見て足掻いて行こうと思います。

d0099005_18272439.jpg


(具体的な取り組みは「放牧場をデザインする②」以降で)
[PR]
Top▲ | by beefcattle | 2012-07-01 19:23
"Fallen Leaves" Skin
by Animal Skin
<< CEL | ページトップ | 自分の牛が答え >>