前提
新・農業人フェアに行ってきました。
色々な人と話をし、一番しっくり来たのが北海道農業担い手育成センターの方との話でした。
話の内容は当たり前のことばかりでしたが、当たり前の事こそ大事なとこです。
①どこでもいいから就農したいはダメで、ある程度おおよその地域を特定すること
②最低2年分の生活資金を持っていること(一人だと120万/年、夫婦だと240万)
③結婚していること
④奥さん(旦那さん)の十分な理解があること
⑤最後までやり通す強い覚悟があること
が絶対条件だそうです。
異論のある方はおられないと思います。

①はかなり大事なとこだと僕は思っています。
農業をしたいという方は自己実現にかなりのウエイトを置く方が多いですが、実際はその地域で生きていくといった地域社会の一員としてのウエイトの方がはるかに大きいものです。
特に新規就農の場合はいかにその地域で認められるか、受け入れられるかが就農の鍵といっても間違いありません。
地域あっての農業です。
そのためにも希望する地域での長期実習は欠かせません。
長期実習をすることでその地域に自分があっているかどうかも判断できますし、実際の就農までの具体的なイメージがつかみやすいのです。
実習については思うところがあるので後日書きたいと思います。

②就農して1~2年は収入がないということはよくあります。
和牛繁殖で子牛導入の場合だと収入を得るまでに2年かかります。
2年間の生活費は必要でしょう。
無ければ別に働きながら生活費を得ることも考えなければいけないでしょう。
僕の場合は県と町から生活費を貸していただきました。
そういう制度は各自治体で色々あります。
大変お世話になりました。
しかし当然もらえない場合のことも考えていました。
補助金をあてにして始めるのは論外です。
必ず失敗します。

③④は農業をする上で大事なことです。
自分が倒れたらどうしようもありませんから。
また、家族の理解無しに出来るような仕事ではありません。
僕はこの条件はクリアーしてませんので偉そうなことはいえません。
しかし、逆に一人だからこそ思い切ったことが出来たのだと思います。
ただ、あまり一人はお勧めではありませんが(笑)

⑤これは1番大事です。
どんなことがあっても絶対に牛飼いで食っていくんだという強い気持ちがなければ続きません。
最低条件ですね。
BSEで子牛が大暴落した年は実習生でしたがそれでも牛飼いをやめようとは全く思っていませんでした。
先行き真っ暗なんて事もありましたが、絶対牛飼いで食べていくという気持ちはどんな時でもありました。

起業するわけですから厳しいことなんて山ほどあります。
一人で出来ることもしれています。
それを前提としてリスクも十分知った上で
それでも本気でやりたいなら牛飼いはできるぞと言っているのです。

「就農希望者」とは5000人近くの人間を「農業をしたい」という大まかな枠でくくっただけの呼び方です。
だから個人個人の意識の差はとんでもなく大きいです。
すべての人に農業で生活していくことを勧めるなんて出来ませんし、すべきではありません。

担い手センターの方もまずは就農希望者には諦めるようにはっきり言うそうです。
中途半端な気持ちならやらないほうがいいです。
失敗したらなかなか仕事なんてありませんから。と
それでも本気でしたい人は何度諦めろといっても新たな計画を作って持ってきたり、夫婦で話し合ってまた何度も来るのだそうです。
これって普通の行動だと思うのですが、たいがいの人がこの時点で諦めるそうです。

このことからいえるのは簡単に就農は進めてはいけないということですね。
無責任な発言はその人を含め家族の人生を大きく変えることになりますから。
かかわるなら①就農を進めないか②徹底的に最後まで見るかどちらかです。


いつも僕は「牛飼い出来るで」と言っています。
しかしそれは本当に牛飼いがしたいという方に言っているのです。
簡単に出来て儲かるなら日本中牛飼いだらけです。
いい加減な気持ちで始めて挫折したら自分だけでなく次に続く方の道を閉ざすことにもなりかねません。
本気でやりたい。
そんな人には僕はあえて牛飼いはできるでと言いたいのです。d0099005_1935189.jpg
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Top▲ | by beefcattle | 2007-03-11 20:34 | 新規就農
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