プレミアム短角牛②
最初に岩手県農林水産部の坂田さんによるプレミアム短角牛の取り組みや特長、課題点などのお話をいただきました。
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年間900頭の通常肥育の短角牛のうち、13頭がプレミアム短角牛として出荷されたとのこと。
平成23年にはなんと200頭がプレミアム短角牛での出荷予定だそうです。
今年は全体の1.4%しかいなかったのに3年後に22.2%までプレミアムにするっていうんだから、かなり気合入っていますね。

特長は自給率の高さや牛肉中のカルニチンやアミノ酸が豊富であること。
また、短角牛の課題点としては季節繁殖のため肉牛の出荷時期が集中するということでした。
通年出荷を希望する業者に合わせて出荷時期の調整を行わなければいけないので、たとえば25か月齢出荷のところを33か月飼ったり、22か月で出したりして肉にばらつきが出るようなんですね。
季節繁殖、自然交配ならではの問題です。

牛の生産体系はというと、
生後1~3か月は(冬のため)牛舎で管理。
4ヶ月~9か月は放牧(この時期の配合はやらないそうです)。
10か月~24か月は牛舎で肥育。
だそうです。

昨年、視察に行った岩手県の短角肥育農家さんは放牧だけでの牛肉生産にとりくまれたことがあったようでしたが、今は通常の肥育体系に戻されたとのことでした。(今は濃厚飼料、粗飼料とも国産にしてこだわって飼っておられます)
きめ締まりが粗くなる点と肥育期間が延びることが放牧肥育を断念された理由のようでした。
短角といえども肥育期の放牧はリスクが大きいんですね。

ただ、色々課題はありますが、僕は肉の熟成方法と調理法の仕方で放牧牛肉もプレミアム短角牛も十分可能性のある肉だとおもいます。
19日はドライエージング(ホルスタイン)の試食会です。
牛肉の可能性を探ってみたいとおもいます。

さて、今回坂田さんのおはなしを聞き、僕が感じたことは、行政がすごく力を入れているということでした。
農家一人の力ではここまでするにはとても時間がかかります。
行政依存は駄目ですが、やはり行政の力は大きいです。
大事なのはチームワークですね。
ただ1点、生産者が思いを話すことがなかったのが残念でした。
やっぱり、生産者が熱い思いをつたえないと伝わり方が違いますもんね。

僕の目指す放牧牛肉にしてもプレミアム短角牛にしてもついつい飼育方法の特殊性を価値にあげたくなりがちですが、牛肉そのものの価値よりも「その牛肉があることでお客様に具体的にどういうふうに喜んでもらえるのか」、「それがあることでどんな価値を社会に提供できるのか」をつくりこまないとなと、感じました。

(つづきます)
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Top▲ | by beefcattle | 2008-07-16 11:02
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