育種改良牛の選定(つづき)
以前書いた【育種改良牛の選定】のコメント欄で「それ、どんな牛ですか?」とご質問を受けましたので1頭紹介させていただきます。


その牛とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・『ひでくに3』でした~!!!

ってわからないですよね。


この子はまたマニアックな牛なんです。

市場価値はものすごく低い牛。

ただ血統が少しマニアック。

だから選定対象になったんでしょうね。



以前但馬牛は和牛の中でも純血の品種と書きましたが、但馬牛の中にも系統があります。

系統は男系と女系から見ます。

男系(雄の血統)には中土井系・熊波系・城崎系の3種があり、中土井の中でも菊美系・安美系があり、そこからまた細分化していきます。

と言いつつ、但馬牛は実際ほとんどが肉質の良さから中土井系なんです。

これじゃあ遺伝的多様性が維持できないということで兵庫県は熊波系や城崎系の保持に力を入れています。

でも熊波系や城崎系は高値で売れないため頭数が増えていないのが現状なのです。

但馬牛を残すためにはそういった牛も必要。

だけど生活があるから中々そんな牛を飼えない。

なんとももどかしい但馬牛事情です。


話は戻り、『ひでくに3』という牛。

何がマニアックかというと熊波系の濃い牛なんです。

わかる人にはすぐわかるのですが、かけ合わせは茂美波の兄弟に茂美波・・・・・・。

茂金波濃すぎです。



牛飼いでないかたのために、どれだけ血が濃いか説明すると

昔々、『くにみの1』という1頭の雌牛がいました。
この牛に熊波系の代表牛『茂金波』という雄牛の種をつけ『くにやす』という雌が生まれました。
なんとその『くにやす』に父である『茂金波』の種をつけ『くにしげやす』という雌が生まれます。
この『くにしげやす』に『安南土井』という種を付け生まれたのが『ひでくに3』(同じ名前ですがうちにいる牛のおばあさん)
(ちなみに『安南土井』の母方の祖父はまたまた『茂金波』!!!)
この『茂金波』の血が濃い『ひでくに3』になんと『茂金波』をつけた牛が『茂美波』という雄牛。
同じく、この『ひでくに3』に『第2鶴雪土井』(この牛は熊波系と違う)という種をつけたのが『ひでつる』という雌牛。
『ひでつる』と『茂美波』は父親違いの兄弟。
どちらも『茂金波』を濃く受け継ぐ牛。
この『ひでつる』になんと『茂美波』をつけたのが、我が家にいる『ひでくに3』なんです。
伝わりますか?
血、濃すぎです・・・・

この子牛は牛市で購入した牛なんですが、この子の兄弟や親戚がよく双子を生んでいたので「双子産まんだろうか」と半分冗談半分本気でボタンを押して買った牛でした。

どう転ぶかはわからないけど、今ではありえない掛け合わせ。

せっかく我が家に来たんだし、大事に飼おうと思います。

がんばれ『ひでくに3』!!!



あ、残りの2頭は『ときふく』(幸福土井×菊照土井)と『ゆきひめ』(照波土井×照長土井)でした。
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Top▲ | by beefcattle | 2009-07-12 01:17 |
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