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ドライエージング試食会
プレミアム短角牛③の前に。

今日は「さの萬」さんから届けられたドライエージグビーフの試食会でした。
県内をはじめ、大阪や北海道の方までご参加いただきました。
今回は
①黒毛和種のサーロイン 〔ウェットエージング〕(ウェットエージングは通常の熟成法)
②ホルスタインのサーロイン 〔ウェットエージング〕
③ホルスタインのサーロイン 〔ドライエージング〕
の3種類の食べ比べをおこないました。

まず、黒毛のサーロイン
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                 黒毛和種のサーロイン

思った以上に脂っこくなく、甘みがありおいしい牛肉でした。
さすが和牛といったかんじでした。
まさに高級ステーキです。

次にホルのサーロイン
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                 ホルのサーロイン(ウェットエージング)

ホルにしては結構しっかりサシが入っていました。
味は少し薄かったですが、これも食べやすかったです。

最後にホルのサーロイン(ドライエージング)
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                 ホルのサーロイン(ドライエージング)

最初見たときは「えっ」って感じでした。
ドライエージングっていうくらいだからパサパサとはいかないまでもぎゅっと締った肉だと思っていました。
見た目はすごくウェットです。
脂肪も硬そうで「この脂肪は取り除くのかなあ」とついつい思ってしまうほど。
肉色が黒いのは長期熟成だからわかるにしても思っていた感じとぜんぜん違いました。

早速焼いて塩だけで食べてみました。
・・・・・・・「ん?何だろうこの味」
明らかに他の牛肉とは違う味です。
かなりしっかりとした味です。
そして美味しい。
かなりの量でも食べきれる。
だけど味が薄いわけでもない。
とてもおもしろい牛肉でした。
これがホルではなく和牛だったら。
しかも放牧牛肉だったら。。。。
興奮しました。
まちがいなく牛肉の可能性をひきだす熟成法でした。

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            ホルのサーロイン(ドライエージング)

参加していただいたダチョウ牧場の方からダチョウの刺身をいただきました。

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                    ダチョウの刺身
ダチョウはまさにヘルシーフード。
マグロのような味がしました。
これをかるく焼いて食べると味が柔らかくなって、いくらでも食べられる感じ。
これまたおいしかったです。


今回どの肉が一番おいしいかをアンケートしようと思っていたのですが、あえてしませんでした。
何故なら、どれもおいしかったからです。
もちろんそれぞれの好みがあり、「この肉はおいしくない」といった意見もあったかもしれません。
それはそれでいいのです。
ただ、肉のおいしさをランク付けするってこと自体には意味があるのかなって思いました。
牛肉を「牛肉」という枠でくくるのじゃなくて、今回の3種でいえばそれぞれが違う食材で、それぞれにあった食べ方があって、それぞれに違う旨みがある。
順位よりも、それぞれが牛のいのちでそれを大事に食べるといった感覚が食べることの基本だなと再確認しました。
大切だからこそその牛肉にあった熟成法や調理法を探し、選び、うまみを引き出すんだなと。

とにかく、ドライエージングは牛の可能性を引き出すすごい技術だと思いました。
引き続き調べていきます。
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Top▲ | by beefcattle | 2008-07-19 21:31
プレミアム短角牛②
最初に岩手県農林水産部の坂田さんによるプレミアム短角牛の取り組みや特長、課題点などのお話をいただきました。
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年間900頭の通常肥育の短角牛のうち、13頭がプレミアム短角牛として出荷されたとのこと。
平成23年にはなんと200頭がプレミアム短角牛での出荷予定だそうです。
今年は全体の1.4%しかいなかったのに3年後に22.2%までプレミアムにするっていうんだから、かなり気合入っていますね。

特長は自給率の高さや牛肉中のカルニチンやアミノ酸が豊富であること。
また、短角牛の課題点としては季節繁殖のため肉牛の出荷時期が集中するということでした。
通年出荷を希望する業者に合わせて出荷時期の調整を行わなければいけないので、たとえば25か月齢出荷のところを33か月飼ったり、22か月で出したりして肉にばらつきが出るようなんですね。
季節繁殖、自然交配ならではの問題です。

牛の生産体系はというと、
生後1~3か月は(冬のため)牛舎で管理。
4ヶ月~9か月は放牧(この時期の配合はやらないそうです)。
10か月~24か月は牛舎で肥育。
だそうです。

昨年、視察に行った岩手県の短角肥育農家さんは放牧だけでの牛肉生産にとりくまれたことがあったようでしたが、今は通常の肥育体系に戻されたとのことでした。(今は濃厚飼料、粗飼料とも国産にしてこだわって飼っておられます)
きめ締まりが粗くなる点と肥育期間が延びることが放牧肥育を断念された理由のようでした。
短角といえども肥育期の放牧はリスクが大きいんですね。

ただ、色々課題はありますが、僕は肉の熟成方法と調理法の仕方で放牧牛肉もプレミアム短角牛も十分可能性のある肉だとおもいます。
19日はドライエージング(ホルスタイン)の試食会です。
牛肉の可能性を探ってみたいとおもいます。

さて、今回坂田さんのおはなしを聞き、僕が感じたことは、行政がすごく力を入れているということでした。
農家一人の力ではここまでするにはとても時間がかかります。
行政依存は駄目ですが、やはり行政の力は大きいです。
大事なのはチームワークですね。
ただ1点、生産者が思いを話すことがなかったのが残念でした。
やっぱり、生産者が熱い思いをつたえないと伝わり方が違いますもんね。

僕の目指す放牧牛肉にしてもプレミアム短角牛にしてもついつい飼育方法の特殊性を価値にあげたくなりがちですが、牛肉そのものの価値よりも「その牛肉があることでお客様に具体的にどういうふうに喜んでもらえるのか」、「それがあることでどんな価値を社会に提供できるのか」をつくりこまないとなと、感じました。

(つづきます)
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Top▲ | by beefcattle | 2008-07-16 11:02
プレミアム短角牛①
7月12日(土)、京都の焼肉屋「南山」で行われた「プレミアム短角牛を食すセミナー」に行ってきました。

「プレミアム短角牛って?」の前に、少し牛肉の説明を。
私たちが食べる牛肉には輸入肉、国産牛、和牛、〇〇牛などと表示がされています。

輸入肉とは、おもにヘレフォードやアンガスといった外国種がメインで、名前のとおり輸入してきた牛肉です。

国産牛は「国内で飼育された牛」のことで、国産牛と表示されているものは白黒のホルスタインの♂やホルスタインと黒毛和種のハーフ(交雑種)などです。
和牛も国産牛に入るのですが、国産牛より和牛と表記したほうが有利なため和牛の場合わざわざ国産牛とはいいません。

では和牛とは?
和牛とは牛の品種のことを指します。
和牛にはには黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種がいます。
そのうち約90%が黒毛和種です。
松阪牛、神戸肉、近江牛などの日本3大銘柄牛も黒毛和種という品種です。
(どれも但馬牛がルーツです)
国産牛には現在200以上の銘柄が登録されているようです。
すべてが和牛というわけではなく、十勝牛はホルスタイン。
甲州ワインビーフ、いわて黒牛、那須高原牛、宮崎ハーブ牛などは交雑種。
と、定義は各銘柄で様々です。
なんだかややこしいですね(笑)

さて、
今回いただいた「プレミアム短角牛」は和牛の1種である日本短角種。
日本短角種は昔から東北にいた「南部牛」にアメリカから輸入した「ショートホーン種」を交配し、つくられた品種です。
黒毛和種のように霜降りが入りにくかったため、牛肉の自由化時に輸入肉と競合してしまい子牛価格が暴落。
そのため頭数が減少してしまい、今では3000頭しかいません。
この牛、現在の霜降り重視の牛肉市場では評価は低いのですが、黒毛和種よりも優れている点がありました。
それは
①粗飼料の利用率が高い(穀物にたよらなくても草だけで大きくなる。)
②乳が黒毛和種の3倍出る。(子牛の時期に放牧だけでもすくすくそだつ)
といった点です。
日本の草資源を活かした牛肉生産をするにはもってこいの牛なのです。
そうは言いつつも今までの短角牛は黒毛和種とおなじく生後10か月から出荷までは牛舎の中で濃厚飼料(輸入穀物)をメインにやっていました。
しかし、このプレミアム短角牛はなんと70%を自給トウモロコシを使っている安全安心で自給率の高い牛肉なんですね。
一般の牛肉の自給率が26%なのに対してプレミアム短角牛は70%です!!
これは一度食べなきゃと思っていた矢先、僕がずっとお会いしたかった農産物流通コンサルタントの山本謙二さんが「プレミアム短角牛を食すセミナー」をで公演されるというのでとんでいきました。

(写真が多いので、つづく)d0099005_2375150.jpg














                                              やきにく南山さん
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Top▲ | by beefcattle | 2008-07-14 23:45
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