先月、新規で牛飼いがしたいという人がいるということで話を聞きにでてきました。
23歳の男性でしたが畜産の知識経験は全く無く、何からはじめたらいいいのかが分からないといった感じでした。 牛飼いって楽しそうだ、牛は可愛い、以前勤めていた会社のような理不尽?な人間関係もなさそう、やりがいがありそう、といったことが動機のようでした。 具体的に牛飼いを始めるとか言う以前に、畜産についての持っている情報があまりにも乏しく、これからのアドバイスをするいうよりは農業や新規就農の現状を知ってもらってそれでも本当に牛飼いがしたいのか、本当に自分がしたいことは何かということをもう一度自分で問い直してもらおうと思いました。 無理だとか、アマいとか言うことは簡単ですが、現実を知ってもらうことで彼が少しでも農業を始めるということをイメージしてもらい、それを参考に彼にとっていい選択肢を選んでもらえたらいいなと思い話をしました。 僕は普通高校出身ですが大学は農業系に進み、卒業後は実習に入るといった流れでしたので今回このような全く農業自体知らない人が牛飼いをしたいなんてことは考えたことも無く、色々考えさせられた日でした。 農業系の大学を出たからとか、実習をしたから牛飼いが始められるわけではありません。 こうすれば出来る!といったものは無く、それぞれ色々なパターンがあるとは思います。 だから、彼の場合も可能性が無いわけではないと思います。 最終的にはどれだけの覚悟があるのかです。 やる気だけで続けるのは大変なことです。 やる気と覚悟は違います。 どれだけ覚悟をもって飛び込むかが一番大切です。 牛飼いをするために、とりあえず実習して勉強する、とりあえず就職して金をためる、とりあえず色々な農家を見て回る。 一見前向きな姿勢に見えますが、覚悟を持って飛び込むことと「とりあえず」という考え方は同じところにはありえません。 彼が考えて出した答えがどういう道であれ覚悟を持って飛び込んだ道ならきっと成功するのではないかと思います。 そして、その道が牛飼いであればとてもうれしいです。 ただ彼の場合は覚悟の前に現状をもっと知らなければいけませんが。。。 ぜひとも頑張ってもらいたいです。 ![]() ■
[PR]
今日、ばっこのはらみを1頭買ってきました。
「ばっこ」とは年のいった牛、「はらみ」とは妊娠している牛のことです。 ばっこのはらみを買うのには当然メリットとデメリットがあります。 メリットはすでに妊娠しているので翌年には子牛が産まれ、早期に収入が見込めるということ。 市場で子牛を買って親牛にし、種付けをして子牛を産ませるのに比べ1年早く収入になります。 僕のような新規で始めたものにとってこの回転の速さは魅力です。 2点目のメリットとして価格がそこそこであるということです。 子牛購入に比べばっこは年をとっている分これからの子牛生産数がどうしても限られるため比較的安価で買えます。 デメリットは 子牛を生産できる年数が短いこと。 繁殖障害を含め事故が多いこと。 市場では年を取った牛の子は評価されにくいこと。などがあります。 一概にどちらがいいとはいえませんが、新規で牛飼いをするなら少しでも早く収入を得る必要があると思いますし、いい牛を市場購入して高値を狙うより、いかに資金の回転率を上げていくかだと思います。 そういった意味でばっこのはらみは魅力があります。 ただ、親牛の更新が激しいのである程度の規模になったら多少厳しくても子牛導入に重点を置かざるをえなくなりますが。 ![]() うちは今年でばっこのはらみ導入は一区切りとなります。 これからは親牛の更新が課題です。 ■
[PR]
牛を飼っていると少なからず牛の感情は分かるもんです
喜んだり、興奮したり、おびえたり、安心しきったり、眠そうだったり、興味津々だったり、だるそうだったり、落ち着かなかったり、寂しそうだったり。。。 でも1つ分からないことがあります。 毎日の糞とりの時、牛は何を思っているんだろうってこと。 少なくとも「いつもきれいにしてくれてありがとう」って顔じゃない。 糞とりの時の牛ってなんだか仕方なしに動いている気がする(うちだけ?) もしかして彼女らは「毎日ウンチをどこかに持っていくけど、人間って私達のうんちがほしいのかしら、変な生き物ね」なんてこと思ってるんじゃないのだろうか。 もしそうなら大変な誤解だ! ![]() ■
[PR]
|
![]() 田中畜産のHP お肉のご購入はこちらから 「放牧牛と生きる」 ㈱光洋さんが動画を作ってくださいました!! 【自己紹介】 兵庫県美方郡で但馬牛の繁殖をしています。 小さい頃から動物が好きという思いと(父の郷に帰ると近所の牛舎によく牛を見に行っていました)、農業はみんなの生活を支えるすごい産業だという思いがつのり、5頭の牛を揃えて2002年から牛飼いを始めました。 現在は繁殖(母牛)50頭と子牛、犬、やぎ、猫と一緒に生活しています。 夢は牛飼いを通して大切なのもを大切にし続け生きる事。 牛飼いを子供が憧れる仕事にしたい! 現在、放牧での牛肉生産に挑戦しています。 また、牛が生まれてから肉になるまでの4年間を牛と関わり、その牛の成長を見守りながら牛肉を提供する「放牧牛パートナー制度」を行っています。 食べることに「かわいそう」ではなく「ありがとう」と思える社会を目指します! 牛の削蹄師でもあります。 色んな都道府県の牛たちの蹄をサクサク切っています。 削蹄は本当に奥が深い! 妄想ではなく、牛飼いや削蹄などのリアルなぶつかり合いで牛の気持ちを感じる修行中です。 多くの方に【リアルな牛】を知ってもらいたい!!! 牛って最高に素敵な深い動物なんです フェイスブックもやってます。 こちらの方が頻繁に更新していますので覗いてみてくださいね。 ブログポリシーは ①嘘や歪曲は論外。自分のその時の気持ちに完全にしっくりくるものでないといけない。 ②特定の個人、団体を攻撃しない。 ③写真は自分で撮る。 これだけ。 業界の空気も読まず言いたい放題責任を持って書いています。 純米酒と甘いものとチーズには目がありません。 3児の父です。 そんな牛飼いの生活、ぜひご覧下さい。 ありがと~う!!! 最新の記事
検索
カテゴリ
全体日記 牛 削蹄 新規就農 放牧牛肉 牛舎 牛市 本 動物シリーズ 気付きなどなど 食べました テンプレート用 未分類 その他のジャンル
ブログジャンル
画像一覧
by Animal Skin |
|||||||||||
| ページトップ | |
ファン申請 |
||
外部サイトRSS追加 |
||